「木地師」という職能をご存知でしょうか?

漆の器を作る際に、芯となる木材の型をつくるお仕事で
第55代文徳天皇(西暦827~858)の頃に始まり、1100年もの歴史があるそうです。

今日は木地師で南木曾に工房を構える、小椋正幸さんを訪ねました。

6年前、熱田の住宅のクライアントから
「小椋さんのつくられたランプシェードを使いたい!」ということでご一緒したのが始まり。
住宅が竣工してからはお伺いできていなかったので、
とても久しぶりにお会いすることができました。

3つのシェードが、熱田の住宅のメインテーブルを彩ってくれています。
光が透けるほど薄く薄く削られた職人技の木地。
サラダボウルにする予定が、もともとの木地に穴が開いてしまっていたり強度的な問題で皿としては使用できなさそうなものを
さらに薄くしてシェードにしたそうです。
シェードなら、穴や節の欠けが、そこから光が漏れる良い味になります。

近くに妻籠宿があるからか、外国からのお客様もいらっしゃる模様。
確かに、漆器は西洋にはない軽さと質感かもしれません。

※店内の写真は撮影していなかったので、小椋さんのFacebookページからお借りしました。

さて冒頭の写真は、今日いただいてきた日丸盆。
真ん中の木の素地が見えているところは、漆でなく浸透性ガラス塗料だそうです。
伝統の技に現代の素材が組み合わさっていて、とても今日的な作品です。
なんとお肉やパスタもOKとのこと!
しかも使えば使うほど光沢がでて、風合いが良くなります。
これからが楽しみです。

ちなみに包みは、栗の木くずで染め上げた風呂敷。
こちらも素敵です。

妻籠・馬籠と合わせてご覧になってはいかがでしょうか?

木地屋やまと:http://yama.to/gallery.html